意外と知らない?銀座の地名の由来を簡単に解説!実は金座もある!?

ginza

日本の公示地価の最高額の場所として知られる銀座。もはや華やかさの象徴ですよね。ですがこの「銀座」という名前、実はかなり歴史的なものであると知ってますか?しかも、「銀座」というのは全国にたくさんあるんです。

 

日本人の多くの人は「銀座=華やかなあの場所でしょ?三越とかある!!」と思うかもしれないですが、実はそうじゃないんです。という話を歴史的な観点から行おうと思います。




文字を分解してみよう


歴史を探るときの恒例手段です。まずは、銀座の文字を分解してみましょう。

<銀>

これは、一発で分かりますね。シルバーです。実は、日本というのは世界でも有数の銀産出国だったんです。特に、現在の島根県にある「石見銀山」が有名でしたが、なんと16世紀末~17世紀には全世界における三分の一~四分の一が日本銀だったんです。それほど、日本というのは銀産出国であり、銀の国内流通というのは一般的なことでした。

<座>

もともと「座」というのは、「特定の場所(公的なものも含む)」という意味や「同業者の集まり」という意味があります。「みんなで座って囲む=座」という感じでしょうか。一番なじみのあるのは織田信長が行ったことで有名な「楽市・楽座」でしょうか。演芸集団も「座」と呼んでいました。そこから、「○○座」という言葉がうまれ、いまでもよくききますよね。



つまり、銀座とは


ここまでくれば、あとは簡単です。「銀」と「座」の意味をくっつけてみましょう。「銀座」とは「銀の鋳造や銀売買を行っていた役所」のことを指すんです。なので、正式には「銀座」という言葉だけではおかしく、「○○銀座」という言い方が正しいんです。○○は場所ですね。「銀座」だけだと「役所」といってるようなもんです。どこの役所か?ということです。

 

例えば、江戸幕府による銀座は1601年に開かれた「伏見銀座」が最初です。京都ですね。また、1606年には「駿府銀座(現在の静岡)」が開かれ、それが「江戸京橋」に移転され「江戸京橋銀座」となりました。そう、今みなさんが「銀座」と一般的によんでいるのは「江戸京橋銀座」のことなんです。現代風にいうと「東京京橋銀座」でしょうか。言いにくいので「京橋銀座」ですね。他にも、長崎銀座や大阪銀座なんかが存在します。

 

なので、「今日さ、銀座いかな~い?」といわれたら、正しくは「えっ、どこの?伏見銀座?長崎銀座?それとも京橋銀座?いや、大阪銀座??」というのが正しい会話なんです笑 めんどくさがれること山の如しですが。

 

銀座があるということは、金座もある?


と、いうことなんです。日本の金の産出量は銀と比べて少ないですが、よく「小判・大判」ってみませんか?あれは金貨ですよね。つまり、金を作るところはもちろんあるわけで、それを「金座」といいます。

 

金座は金の産出で有名な「佐渡」や「京都」、「駿府」にも設置されましたが、最終的には江戸に一つにまとめられました。やはり、流通量としては銀の比ではないため、銀座の方が現在もなお地名として残っているんです。

 

しかも、日本人はあからさまなキラキラを嫌がる傾向にあるので「銀座」がもし「金座」だったら、なんかちょっと違う感がでちゃうとおもいませんか?笑 中東の石油産出国なんかは「金座」の方が好きでしょうが(ゴールドスークなんてのもありますしね)、日本は一歩ひいた「銀座」の方が日本人体質にもマッチしていると思います。




にほんブログ村 歴史ブログへ

You may also like...