戦国時代や江戸時代のアルバイト事情について語る

アルバイトって知ってますよね??そうそう、ドイツ語で「労働」を意味する名詞である「Arbeit」であり明治時代に学生が使ったことから流行り始めた・・・・・という話じゃないんです。

私も学生時代にアルバイトをやって小銭を稼いでましたが、実はアルバイトって近年始まったものじゃないんです。なんと、戦国時代や江戸時代もちゃんとしたアルバイトが存在していました。アルバイトって言葉じゃないですけどね。

本日は、戦国時代や江戸時代にあった代表的なアルバイト例を紹介したいと思います!




 

戦国時代のアルバイト例


<備中高松城の城攻め>

これは戦国時代のアルバイト事情の中でももっとも有名な話かもしれません。

織田信長が天下布武をとなえ、のりにのっていた時の話です。織田信長の家臣である羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)は、毛利家配下の中国地方にある「備中高松城」を攻めていました。守将は「清水宗治」です。

羽柴秀吉はどう攻めようか思い悩んでいたとき、彼の軍師・参謀である「黒田官兵衛(大河ドラマにもなりましたね)」はこのあたりの地形を読み解き、「水攻め」を提言します。水攻めとは、堤防をつくり、川の流れを変えることによって城を水没させるという大規模戦略です。

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と、いうことはその堤防を作らなければいけません。そこで、羽柴秀吉がとった作戦は「アルバイト期間工を雇う」ということでした。秀吉はそのあたりの農夫を破格の金額で雇い、堤防をつくらせます。働く側も大金がもらえるとなると、俄然やる気がおきますよね。強制労働はいかんです。やる気がおきないので。

結果は、その作戦が功を奏し、なんと11日で堤防・土嚢が完成。備中高松城は水没し、守将の清水宗治が切腹することでその攻城戦は幕を下ろしました。いや~お金の力、恐るべし。

 

<足軽>

戦に出向くときは、だいたい一族郎党をしつらえて戦にでますが、一族郎党はビックダディでさえ100人あつめるのは困難です。なので、これも農夫を雇い合戦に向かうわけです。

これは賃金を払う方法であったり、税金を安くしてもらう方法だったり様々です。つまり、「合戦アルバイト」だったんですね。ただし、死ぬか分からないかつ心でも生命保険はおりないので、コスパは最悪かもしれません笑

 

江戸時代のアルバイト例


<参勤交代>

江戸時代のアルバイトの代表例といえば、なんといっても「参勤交代」でしょう。

参勤交代は毎年4月に自領⇔江戸を行き来する制度です。江戸から一番遠い薩摩(今でいう鹿児島県)なんて、たまったもんじゃなかったでしょうね。飛行機も新幹線もありませんから。

いわゆる、大名行列ですが、これは各藩も自分達の藩の威信をみせるために、仰々しく、さらに人数も多くみせて自藩の威光などを通る人々に見せ付けていました。つまり、現代風にいえば過剰風プロモーションですね。

そう、人数を少しでも多く見せたいけれども、自藩から人をつれてくると金が大量にかかる。そこで、考えたのが「大名行列期間工アルバイト」でした。江戸や大きな街道のみ、その人達を雇えば安くすむわけです。

と、いう風に時代によってアルバイトの職種や種類は大きく変わるんです。ここから見えるのは、やはりお金の力で人は動くんですね笑




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