土用の丑の日を考案したエレキテルでも有名な江戸の天才発明家、平賀源内とは?

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「土用の丑の日」のキャッチコピーは小売店での商戦でひっきりなしに使われるようになりましたね。高価なうなぎですが、高価だからこそ、特別な日に特別なものというものを醸成して買わせる戦略です。

 

さて、この「土用の丑の日にうなぎを食べる」というキャッチコピーですが、江戸時代の「平賀源内」という発明家であり天才・奇才といわれたこの人物が考えたという説があるのをご存知でしょうか??発明家の類が生まれにくい日本において、突如一大旋風の巻き起こしたこの平賀源内、かなり面白い人物なのでご紹介します。




 

日本のレオナルドダヴィンチ


平賀源内は1728年に讃岐国(今でいう香川県)で足軽の家の三男として生まれました。小さい頃から人と異なる才能を見せ始め、それが元で13歳の頃から藩医(藩おかかえの医者)の元で本草学(東洋医学)・儒学を学び始めます。このことからも、麒麟児であることが伺えますが、その後も長崎で蘭学を学んだり、各地で絵画や医学を修学した後に江戸に出ます。

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源内のすごいところは、一つのことだけを極めるのではなく、その極め方が多分野にわたっており、さながらレオナルドダヴィンチのようでした。最終的には彼の肩書はとんでもないことになります。

<平賀源内の肩書>

  • 医学者
  • 博物学者
  • 科学者
  • 鉱山技師
  • 電気工学者
  • 画家
  • 発明家
  • イベントプランナー
  • コンサルタント
  • 文学者
  • コピーライター

きっと、物事の真理を中心に他のものをすべて関連付ける人なんでしょうね。まさに、「土用丑の日」というのは、日本におけるコピーライターのさきがけですよね。

 

エレキテルだけでない!発明品の数々


さて、源内といえば発明家としてご存知の方が多いと思います。その中でも一番有名なのが「エレキテル」ですよね。源内が作成したエレキテルとは「摩擦起電器」のことで、簡単に表現すると静電気発生装置です。そもそもエレキテルはオランダで発明され、主に電気治療に用いられていたといいます。それを、日本で復元したのが世にいう源内のエレキテルです。

 

エレキテルだけが先走ってるイメージの源内ですが、それ以外にも様々なものを発明しているんです。実は。

<源内の発明品>

  • 万歩計
  • 火浣布
  • 磁針器(羅針盤)

万歩計と羅針盤は今でも知らない人はいないと思いますが、火浣布って聞いたことないですよね??実は源内は川越藩秩父大滝(現在の秩父市大滝)の中津川で鉱山開発を行い、そこでなんと石綿(アスベスト)を発見します。今ではその発癌性から使用が規制されていますが、源内はその石綿を布化し、燃えにくい布を発明します。それが、「火浣布」です。

 

そんな源内ですが、ある時大名屋敷の修理を頼まれますが、酔っていた源内は大工の棟梁二人が修理計画書を盗んだと勘違いし、なんと殺してしまいます。そして投獄されついには破傷風で死んでしまうというなんとも悲しい最期を迎えます。交友のあった杉田玄白らにより葬儀が営まれたといいます。

 

彼は特別な家に産まれたわけでもなく、特別な環境で育ったわけでもありませんでした。つまり、ある一定確率で生まれる天才だったのでしょう。日本で生まれた数少ない天才が、江戸時代に存在していたんです。

 




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