ローマの必須観光スポット、世界最小の独立国バチカン市国ではスイス衛兵に注目!

 

ローマの外せない観光スポットといえば、やはり「バチカン市国」ですよね!バチカン市国は国際的に承認を受けている独立国としては世界最小として知られています。その広さはほんの「0.44㎢」!これはディズニーランドよりも小さい広さなんです。

 

そして、当サイトは歴史サイトです。今回のローマ旅行でももちろんバチカン市国を訪れましたが、「バチカン市国にいってきました!教会がすごく良かったです!!!」ではただの感想文なので、歴史の観点からご紹介したいと思います。




 

そもそもバチカン市国とは


さて、バチカン市国と聞いてどんなイメージがわきますか??おそらく「世界最小の国!!」だとか「ローマ教皇がいる場所!!」とかが大勢のイメージでしょう。もちろんどれも正解です。間違いではありません。

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バチカンでジェラート!

 

ですが一番大事なのは「この場所」なんです。バチカン市国といえばなんといっても「サン・ピエトロ大聖堂」です。「サン・ピエトロ」つまり、「聖ペテロ」です。「ペテロ」とは「イエス・キリスト」の使徒の一人で、これまた使徒の一人である「パウロ」とならび、首座使徒の一人です。そして、このペテロの墓のうえに建てられているのがまぎれもないこのサン・ピエトロ大聖堂なんです。なので、キリスト教にとっては聖地なんです。

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入場にはかなり並ぶので朝一で行くのがおすすめ。

 

サン・ピエトロ大聖堂はそもそもコンスタンティヌス1世(西暦300年前後の皇帝)の頃に建てられ、現在の大聖堂はその後1626年に改築・完成された2代目の大聖堂です。

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建物は荘厳そのもの。外は日陰がないので夏は暑いです。

 

ちなみに、サン・ピエトロ大聖堂は入場無料です。ローマは入場無料のところが多いんですよね。アクセスは地下鉄が便利で、地下鉄A線のオッタヴィアーノ駅から徒歩10分くらいです。バチカン市国へ向かう列ができてるので、ついていけばすぐですよ。サンダルや露出の多い服はNG、セキュリティーチェックはありますが、パスポートは不要です。

 

注目すべきはスイス衛兵!


サン・ピエトロ大聖堂は言うまでもなく素晴らしいです。ラファエロの壁画あり、有名な彫刻ありともはやそれ自体が第一級の美術館といっても過言じゃありません。

 

しかし、ここでは歴史の観点から「スイス衛兵」に注目したいと思います。バチカン市国内を歩いていると、門前やチェックポイントにやたらと派手な制服を着た兵隊さんが立っていることがあります。それこそ、スイス衛兵です。こんな感じです。

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派手な服のスイス衛兵

 

実は、バチカンとスイス衛兵は切っても切れない関係にあるんです。そもそもスイス衛兵とは何かを説明します。中世ヨーロッパにおいて、スイス衛兵は屈強の戦闘集団として名をとどろかせていました。というのも、スイスは高地ゆえに他国と比べて強い産業が無く、そのため傭兵を他国へ派遣して外貨獲得をしていました。そのため、スイス=傭兵というのは中世の常識でした。

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外にある彫刻も一級芸術品そのもの

 

そのスイス傭兵を雇ったのが教皇「ユリウス2世」、時に1506年のことでした。それ以降、慣習的にバチカン市国は国の警察力・軍事力をスイス傭兵に頼ることとなり、それが現在にまで続いています。ちなみに、現在スイスでは傭兵派兵産業は禁止されており、唯一の例外がこのバチカン市国への派兵なんです。それぐらい、伝統と慣習の力が法律の力より大きく、重みがあるということなんです。今も100名程度のスイス傭兵がバチカン市国の治安維持のために傭兵されています。

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サン・ピエトロ大聖堂からみた広場

 

私が訪れた時も数名のスイス傭兵を見ることができました。一説にはミケランジェロがデザインした制服とも言われていますが、スイス傭兵ということを理解していない人がみると、「なんだあの派手な服の人は!けしからん!」となってしまうので、気を付けてくださいね。

 

バチカン市国を訪れた際にはぜひ、スイス傭兵に注目してみてください。生ける歴史そのものですよ。




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