教科書から「鎖国」と「聖徳太子」が消える!その理由とは?

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一部歴史界ではこのフィーバーしていますが、次期学習指導要領改定案が発表されました。

「学習指導要領」とは、文部科学省が学校の教育課程の基準として定めるもので、これに基づいて小学校や中学校の教科書が作成されるというわけです。ではどんな改変があったんでしょうか??見てみましょう!




 

聖徳太子が消える!?けど・・・・・


ついにこの時が来ました。聖徳太子の名前論争です。これ、前々からけっこう話題にあがってたんですが、聖徳太子とは本名「厩戸王(うまやどのおう)」といい、第31代天皇である用明天皇の息子です。

どういうことかと言うと、「聖徳太子」とは「厩戸王」が亡くなった後に使われはじめた名前であるため、当時は聖徳太子と呼ばれていなかったという理屈です。

新しい時期学習指導要領改定案はどうなるかというと・・・・

<時期学習指導要領改定案の記述>

  • 小学校→「聖徳太子(厩戸王)」
  • 中学校→「厩戸王(聖徳太子)」

 

!!!!!なんじゃこりゃ!!そう、小学校と中学校の記述方法が違うんです。これは、「人物に親しむ小学校では聖徳太子、史実を学ぶ中学では厩戸王とする」とのこと。

 

いやいやいや・・・・・これ、聖徳太子派と厩戸王派で折り合いがつかなかったから、結果どっち着かずになり、無理やり理屈をつけてそうしたんじゃないの???どちらにせよ、名前は小学校・中学校ともに統一すべきです。これ、教える側からしたらなんと説明するんですか?中学生に「君達が小学生の頃は人物に親しむために・・・・・」みたいな説明、できますか??ふぁ?ってなりますよ。

 

人物に親しむのも、史実を学ぶのも「歴史を学ぶ」という観点からは非常に大切です。嘘で塗り替えられていなければ問題無いと思います。ですが、この改定案は非常に中途半端で正直落胆です。大人の都合でしかないと思います。

 

鎖国が消える・・・けど・・・


江戸時代、徳川幕府体制化の鎖国といえば有名ですよね。その「鎖国」についても白羽の矢がたちました。

そもそも鎖国とは、「江戸幕府が外交に関する権利を独占し、日本人の出入国及び貿易を管理・統制・制限した対外政策」のことを指します。転じて、日本が世界から孤立している状態としても使用されることがあります。

が・・・・日本はオランダや中国と貿易をしていました。長崎の「出島」なんかオランダ商館で有名ですよね。朝鮮とも朝鮮通信使といって、交流がありました。

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つまり、次期学習指導要領改定案で言いたいのはおそらく、「日本は孤立していたわけではなく、世界の国々とつきあってたんじゃい!ぼっちじゃないやいやい!」ということでしょう。

けど、それってそんなに大切なことですかね??

だった現に今の教科書でも中国やオランダと貿易したことはしっかり記載されていますし、世界貿易的にみれば、日本が門戸を閉じていた(制限していた)のは明白な事実です。江戸幕府が倒れたのも、開国派と攘夷派がドンパチやりはじめたからですし。

なので、「一部の国とは付き合いがあったが、それ以外の国々とは付き合いがなく、幕府が外交統制をしていた」が事実であり、それ以上でも以下でもありません。

 

それをなんと呼ぶかだけの問題であり、見方によっては鎖国でありそうでないといえます。

 

個人的にいえば、今も昔も日本は絶賛鎖国中だと思いますし笑 そんな表現方法を時間かけて考えるのであれば、もっと歴史をおもしろく楽しく伝えるにはどうすればよいか??を考えてほしいものです。




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