【解説】江戸時代の飛脚はどれくらいの早さで走り、運賃はいくらだったのか?

hikyaku

文明の利器とはすごいもので、今や地球上のどこにいても通信圏内にさえいれば、メッセージが指一本で送れてしまいますよね?そういう意味で、電子メッセージは「距離の壁」という概念を壊しました。ですが、今やあたりまえに享受できている恩恵は、少し前までは真逆の世界でした。その代表格が江戸時代に発展した「飛脚」です。

 

「飛脚」は名のごとく「飛ぶ足」ですよね。つまり、「人力」です。例えば、あなたが北海道に住んでいて、手紙を送りたい相手が鹿児島に住んでいるとします。その場合、飛脚に手紙を託します。その飛脚は、自分の足で走って鹿児島まで行き、送り先の相手にその託された手紙を渡すわけです。アナログの最たるものですよね。電子メッセージではなく物を運ぶと考えた時も、今では、「エンジン」を積んだトラックで走るので、動力としては「人力」ではないわけです。電子メッセージのような「距離の壁」はここでは存在しますが「人力の壁」は越えているわけです。

 

では、そのアナログの最たる象徴である「飛脚」、どんな仕組みだったか知りたくないですか?さっそく、見ていきましょう。




 

飛脚にも種類がある


実は、飛脚にも何種類がありまして、大きく分けると二つに分類できます。それは「官飛脚」「民飛脚」かです。いまでも「官民」という言葉がありますよね。まさにそれです。

<官飛脚について>

今で言うと官というのは、政府や都道府県等のことを指しますよね?当時の官といったらそう、「幕府」です。また、「藩」なんかもそうですよね。幕府が公式文書を届ける飛脚を「継飛脚」といいます。これは、一定区間でバトンを渡すようなリレー方式で文書を引き継いで走っていたため、そう呼ばれました。

また、それらを模倣し、藩が独自のネットワークで作った飛脚ネットワークを「大名飛脚」と言います。

考えてみれば、飛脚が届ける文書は極秘文章は重要文章など、極秘事項が多かったわけです。なので、セキュリティー面を考えたときは、「民間」ではなく独自の飛脚ネットワークが最も信頼性の高いものだったんですよね。

 

<民飛脚について>

こっちの方が想像しやすいと思います。今で言うと、郵便局や佐川、ヤマトなど一般の人も使用できる配送手段です。「町飛脚」なんて呼ばれたりもします。これが、現在の陸運業の原型となったものですね。

 

飛脚の早さはどれくらいだったのか?


なんと、江戸-大阪間を最早で「2日間」で届けたといいます!すごくないですか?もちろん、車なんてない時代です。リレーで江戸-東京間を二日間で走るということは、現代社会では想像し難いですよね。

 

では、実際にどれくらいの速度で走ったかを計算してみましょう。東海道を走るルートの場合、google先生によると約520kmなのでそれを基に計算してみます。

<計算式>

 ■520km(東海道ルート)÷48時間(2日間)=10.83km/時

 

あれっ!??1時間に約10kmってことは、10分で1.6kmですよね?これっていけそうな気がする・・・・・・と思いきやこれはあくまで机上の空論です!

 

何がすごいかというと、上の式は「24時間ぶっ続けで走る設定」ということと「日本は山だらけでその凸凹の地理を考慮にいれていない」ということです!ということを考えると、2日で江戸から大阪まで物を届けるというのは並大抵のことではないことが分かるはずです。人間、すげぇ・・・・・



でも、お高いんでしょう?


では、気になるお値段です!2日間で江戸から大阪へ物を届ける・・・・けっこう高いと思いませんか!??実は、そう!高いんです!!笑 気になるお値段はこちら、どどんっ!!!

<2日間で江戸から大阪へ手紙を届ける値段>

 ■銀700匁=約140万円

たっ、たっかーーーーーー!!!今ではワンクリックで地球上のどこへでもメールやメッセージがおくれるのに、江戸時代は約140万円かけても2日はかかるんです、メールを送るのに!これ、すごくないですか?いかに、時代が進化したかということがはっきり分かる事象かと思います。

 

ですが、これはあくまで最速便の話です。飛脚の値段は、日数が遅くても良いという設定になればなるほど、安くなっていきます。例えば「並便」と呼ばれる一番安い飛脚は江戸-大阪間の料金で約600円程度だったと言われています。それを、約10日で届けていたそうです。なんか・・・それなら140万かけて2日で届けるより、並便の方がコスパが限りなく良いような・・・・・

 

飛脚ネットワークは現在に繋がる


今では飛脚という職業は時代の変遷とともになくなりましたが、その仕組みは今の物流システムの根幹となって生き続けています。それが、「物流ネットワーク」です。先ほど、「リレー方式」と書きましたが、現在の物流システムもリレー方式を採用しています。大きな配送センターがあり、そこから日本全国各地域にある中・小配送センターに運ぶ。そこから各家庭へと物が届けられるわけです。その方か効率よく物を運べるわけです。

 

その基礎となったのは、間違いなく江戸時代に発展を遂げた飛脚システムでしょう。また、飛脚が登場・発展したことにより、情報伝達のスピードが早まり、情報入手速度による優位性という考え方もの江戸時代に確固たるものとなりました。

飛脚は消えたのではなく、飛脚という歴史の上に、現代の歴史やテクノロジーが成り立っているんです。




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