世界の珍しい税制 ロシア帝国ピョートル1世のヒゲ税を見てみよう

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近年、日本の社会保障費は増加の一途をたどっており、その財源として消費税増税が議論の的となっています。消費税は税金の一種ですよね。そう、税制とはいつの時代もどこの国でも議論の的となるんです。消費税なんかは各国で導入してるので、あって当たり前の共通認識となっていますが、しかしながらこれまで世界ではその国独自の税制が生まれたり消えたりしてきました。

 

その中で、「こんな税制あったんだ!!!」というものを一つ、ご紹介します。その名も「ヒゲ税」!!!ロシアの「ピョートル1世」が打ち出した税制です。




 

ピョートル1世は外せない


ヒゲ税を語るにはまずピョートル1世は外せません。ピョートル1世は1700年前後の人で、ロシア帝国の初代皇帝にあたります。大北方戦争というヨーロッパ広範囲の長きに渡る戦争に勝利し、またロシア近代化を大いに促進した人としても知られています。みなさんが想像しやすいピョートル1世の遺産が、ロシア西部の大都市「サンクトペテルブルク」でしょう。

 

サンクトペテルブルクとは、「聖なるペテロの街」を意味します。ですが、です。実は「ピョートル」とは「ペテロ」のロシア語発音なんです。つまり、「聖なるペテロの街」であると同時に「聖なるピョートルの街」とも言うことができます。なかなかの大胆さですよね。このピョートル1世は革新家であったため、古いロシア伝統を打ち壊した等の揶揄こそありますが、ロシアの歴史を語るうえで、必ずといっていいほど登場する人物です。ロシアでは超有名人です。

 

気になるヒゲ税の中身とは


ピョートル1世の大枠をおさえたら、いよいよヒゲ税に入っていきましょう!ヒゲ税、どういう税だと思いますか?なんて聞くまでも無いほど想像しやすいネーミングですよね笑 説明者泣かせです。そう、ヒゲ税とはヒゲをたくわえているものに対する税金です。これ、どういうことか考えていきたいと思います。

 

ヒゲ税とは、逆を言うと「ヒゲを切れ」と言うことになります。ヒゲを切るように、という布告をするだけではヒゲをたくわえている人は当然ヒゲを切らないわけなので、税金を罰金みたいな扱いにすることによって、ヒゲを切らせることを推進したわけです。では、なぜピョートル1世はヒゲ税を導入して、国民に対しヒゲを切るよう促進したのでしょうか???

 

ヒゲ税の狙いとチョンマゲとの共通点


ずばり、ヒゲ税の狙いは「近代化」でした。先述した通り、ピョートル1世はかなりの革新家であり、ロシア近代化を目指した人物として有名です。ここまでくると、ヒゲと近代化って関係ないじゃん、と思う方がいると思いますが、当時のヨーロッパ先進国では、ヒゲブームの終焉を迎えていました。当時のヨーロッパ先進国とはフランスやイギリス・ドイツを指します。この3国はいつの時代もヨーロッパの歴史の前面にたっていました。

 

ピョートル1世はこう思ったわけです。「ヨーロッパの先進国はヒゲを野蛮なものだと思っている。われわれも近代化するにはヒゲを切り、そこから近代化を始めなければ!」と。そんなヒゲに対する考え方から、ヒゲ税導入にいたったわけです。これ、日本でも思い当たる節がありませんか??そう、「チョンマゲ」です。日本も明治維新後に「断髪令」とよばれるマゲを強制排除する施策を実施しています。近代化するにはまず見た目からということですよね。

 

ヒゲ税の後日談ですが、ロシアの宗教はキリスト教の分派であるロシア正教が有名です。ロシア正教ではヒゲは神様が与えてくれたものと解釈されており、そのため、多くの聖職者は立派なヒゲをたくわえています。そのため、ヒゲ税が施行されたあとも、税金を払ってでもヒゲをたくわえ続けた人が多かったといいます。

 

というように、世界には面白い税制が多くあります。しかし、その裏には歴史の作用が必ずあります。まだまだ面白い税制がたくさんあるので、歴史に紐づけて紹介していきたいと思います。

 

ロシアといえばマトリョーシカ。私もモスクワ空港で買いました。もちろんジブリverじゃありませんが。




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