蘇るの語源ともなった「黄泉の国」と、島根にある「黄泉比良坂」とは?簡単に解説!

どの国の神話や伝説にも「死者の国」というものがありますが、日本神話にももちろん存在します。それが「黄泉(よみ)」です。古事記では「黄泉國(よみのくに・よもつくに)」と表現されます。

 

日本人ならば言葉自体は聞いたことをあると思いますが、「蘇るの語源」となっていたり、「黄泉にまつわるモデルとなっている場所が島根県にある」など、詳細を知らない人は多いのではないでしょうか?

 

ということで、「黄泉」にまつわる事柄について、簡単に説明いたします!




そもそも「黄泉」とは?


これを語るには、まず日本神話から把握しておく必要があります。登場するのは「イザナギ」「イザナミ」です。名前くらいは聞いたことありますよね?日本国産みの神様ですね。最初に登場する神様です。

 

この二人は兄弟であり夫婦なわけですが、とあることが発端でイザナミが先に死んでしまします。そこでイザナミは死者の国に旅立わけですが、その国こそが「黄泉国」なわけです。

 

しかしながら、妻を亡くしたイザナギは悲しみのあまり、死者の国である黄泉国からイザナミを連れて帰ろうとします。黄泉国でイザナミに会うことができたイザナギですが、イザナミに「決して私の顔を見てはいけない」と言われます。これは世界各国の神話や伝説にある「見てはいけない話」と同一の性質のものです。しかし、イザナギは妻であるイザナミの顔を見てしまい・・・・そこには腐敗したイザナミが・・・・・

 

イザナギはその姿に恐れ、逃げ帰り黄泉国の入り口を封印してしまします。というのが、日本神話における黄泉国のストーリーです。ここではじめて「死者の国=黄泉国」という概念がでてくるわけです。




「黄泉比良坂」は島根県に存在する?


「黄泉国」と「生者の国」には境である「坂」が存在するといわれています。それが「黄泉比良坂(よもつひらさか・よみつひらさか)」です。実はこの坂は「島根県に存在する」といわれています。

 

というのも、日本書紀や古事記には「根の堅州国(ねのかたすくに)」「根の国」という表現がでてきて、これが今の「島根」であると考えられています。そして私が昨年島根を訪れたときに偶然この「島根県松江市東出雲町」にある「黄泉比良坂」を通ったのですが、なにやら異様な空気感が漂っていました。

 

島根県に黄泉比良坂があることは知っていたのですが、まさか偶然その前を通るとは思っていなかったので、ちゃんと訪れて写真を撮ることができなかったことが非常に悔やまれます。

 

蘇り(黄泉がえり)


死者が突然蘇るということを題材にした映画「黄泉がえり」。この話はまさに「黄泉の国」から「帰ってくる」ので「黄泉がえり」なのですが、これが「蘇り」の語源となっているわけです。

 

私はこの映画を観たことがないのですが、舞台が熊本みたいですね。これを、黄泉比良坂がある島根でやってくれたらさらに繋がったのになーー!と想う、今日この頃です。あ、せっかくの正月なので観て見ようかな・・・・・




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