島津義弘も関ヶ原の戦いに持参した?鹿児島郷土料理「あくまき」を食べてみた
鹿児島で面白いものを見つけました。「あくまき」という食べものなんですが、ご存じでしょうか??それが、こちらっ!
あく巻き
何やら竹の皮らしきものにつつまれていますよね。実は、鹿児島では「あくまき」は一般的に認知されている「郷土料理」なんですが、少し変わった食べ物なのでご紹介します。もちろん、しっかり歴史も絡んでいますよ。
あくまきとは
「あくまき」とは、主に鹿児島県を中心とした南九州の「郷土料理」です。手法も斬新です。「もち米を灰汁(あく)に一晩漬け、それを竹皮で包み、さらにそこから竹皮ごと灰汁で煮込む」という工程です。なので「あくまき」なんですね。今では端午の節句に食べられるため、その付近になるとスーパー等でよくみかけるようになります。
私もそのあたりに鹿児島へ行けたので、季節ドンピシャでゲットできました。いざ、実食!!
あくまきが露わに
写真があまりあれで申し訳ないんですが、こんな感じです笑 多くの場合はここにきな粉や黒糖、砂糖、醤油等の好みの調味料をかけて食べるみたいですよ。
実際に食べた感想なんですが、見た目の「色」に反して、味はとてもシンプルです!そのギャップにまずやられますが、たしかに「もち米を灰汁で煮た」ものなので、特に味はつかないな、と納得。むしろ、「もち米」をとても良いコンディションで食べているような感じです。なので、好きな調味料をかけて食べるのは、それも納得です。個人的にはなかなかのHITで、調味料無しで食べるのが好きでした。ほのかに灰の香りがするのもGOODです。
島津軍の強さの秘密?
ここからが歴史の話です。実はこの「あくまき」、かの「島津義弘が関ヶ原の戦いでも持参した」とも言われてるんです。関ヶ原の戦いというと1600年のことなので、戦国時代にはすでにあくまきが存在していたことになりますよね。
しかも、ですよ。関ヶ原というと「岐阜県」ですよね??鹿児島からかなり離れています。そう、実は「あくまき」は「保存食」なんです。「灰汁(あく)で長時間に詰める」ことによる「殺菌効果」と「灰(アルカリ性)」と「竹の皮」による「抗菌効果」があるため、結果として保存食化できるというわけです。水分を含んでいるにもかかわらず、常温で1週間ほどもちます。また、鹿児島というのはローム層で形成されているため、稲作には不向きの土地です。そこで取れた僅かなお米を「保存食」とすることで、無駄なく兵糧としていたのでしょう。
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島津軍の強さの秘密である「あくまき」。ぜひ鹿児島で食べるか、お取り寄せで食べてみてください。