「麒麟がくる」が終了!「北条五代」が大河ドラマになるべきこれだけの理由!
いや~、大河ドラマ「麒麟がくる」、ついに終了しましたね!コロナ禍を乗り越えて、よくフィナーレまでいってくれました。なかなか見ごたえがあってよかったです。これまでの「明智光秀」像が変わった人もいるんではないでしょうか?終わり方的にみても徳川家康との親密性をみても、明智光秀が生き残っており「明智光秀=南光坊天海」となって徳川幕府を陰ながらささえる(=長き江戸の平和の立役者となる)ということを想像させる、なんとも含みを持たせる終わり方でとても考えさせられる終わり方でした。
個人的には大河ドラマはやはり「戦国の世」が一番心が熱くなり、見ごたえがあるんですが・・・・一つだけ腑に落ちないことがあります。今までの大河ドラマでは、数々の有名な戦国大名や武将が主人公となってきました(後述します)。が、戦国時代の中でも「関東」という抜群の支配領域であり、また豊臣秀吉に滅ぼされるまで「五代」にわたってその栄華を極めた「北条一族」が未だに大河ドラマに登場していないんです!はたして、北条一族が大河ドラマになる日はくるのでしょうか?ちなみに、鎌倉時代の北条ではなく、戦国時代の北条ですのであしからず。
戦国時代が舞台の大河ドラマ主人公
大河ドラマは1963年から放映が始まり、記念すべき第一作目の主人公は「井伊直弼」でした。いわずとしれた江戸時代の「開国派」の大老で、「桜田門外の変」にて暗殺されましたね。では、第一作放映以降の戦国時代が舞台の大河ドラマ主人公をみてみましょう。こんな感じです。
<戦国時代大河の主人公>
- 豊臣秀吉
- 上杉謙信
- 柳生宗矩
- 斎藤道三
- 織田信長
- 呂宋助左衛門
- ねね(豊臣秀吉の妻)
- 徳川家康
- 伊達政宗
- 武田信玄
- 毛利元就
- 前田利家
- まつ(前田利家の妻)
- 山内一豊
- 千代(山内一豊の妻)
- 山本勘助
- 直江兼続
- 江
- 黒田官兵衛
- 真田幸村
- 井伊直虎
- 明智光秀
改めてみてみると、早々たるメンバーですよね。「織田信長」や「徳川家康」「豊臣秀吉」「武田信玄」「上杉謙信」等の圧倒的知名度を誇る「大名クラス」もそうですが、「前田利家」や「黒田官兵衛」「明智光秀」等の大名家臣団クラスも増えてきているイメージです。
ですがやはり・・・・この中に「北条」がはいっていないんです。
北条について簡単に語る
「北条」についてとても簡単に語ると、ずばりキーワードは「五代」と「関東」です。北条五代とは以下の五人のことを指します。
<北条五代>
- 一代目:北条早雲
- 二代目:北条氏綱
- 三代目:北条氏康
- 四代目:北条氏政
- 五代目:北条氏直
そもそも一代目の「北条早雲」は「伊勢盛時」という名前で「北条」ではありませんでした。「北条」と名乗り始めたのは二代目の「北条氏綱」からです。ですが、圧倒的に「北条早雲」の名前で通っているので、ここでは北条早雲とします。なんといっても北条早雲は生身一つで畿内から関東へ進出し、以後五代にわたる北条一族の本拠地となる「小田原」を乗っ取ります。さらに少しずつ武蔵を侵食していき、いわば「下剋上大名の先駆け」となりました。
二代目の「北条氏綱」は「北条早雲」の方針を受け継ぎ、着実に関東に版図を広げます。「勝って兜の緒を締めよ」の名言を残したのも二代目の北条氏綱です。
三代目の「北条氏康」はちょうど「武田信玄」や「上杉謙信」、「今川義元」と同時代の人で、もちろん彼ら英傑と幾度となく戦っています。なんといっても彼の有名な戦いといえば「川越夜戦」でしょう。この戦いで北条氏康は関東に「北条王国」という一大版図を築くことに成功します。
参考記事:桶狭間だけじゃない!日本三大奇襲の一つ、川越城の戦い(川越夜戦)
しかし、四代目の「北条氏政」の頃から世情が変わってきます。そして五代目の「北条氏直」の時に豊臣秀吉による「小田原征伐(関東征伐)」により関東における北条王国は瓦解することになり、ここに約100年にわたる北条五代の幕が閉じるわけです。
上記のように、北条五代というのは見事なまでの「栄枯盛衰」であり、関東にこれほどの一大王国をつくった一族はいませんでした。
複数人が主人公の大河ドラマもありうる
過去に複数人が主人公になった大河ドラマももちろん存在します。例えば、「奥州藤原氏三代」である「藤原経清・清衡・泰衡」を描いた「炎立つ」や、「徳川三代」である「徳川家康・秀忠家光」を描いた「葵 徳川三代」。
はたまた、「徳川家康」や「豊臣秀吉」「織田信長」は複数回主人公になってるばかりか、2023年の大河ドラマ「どうする家康」でまたもや「徳川家康」が主人公になるではありませんか(松潤主演の家康がどう描かれるか気にはなりますが)!
なので、北条五代も要素的にも知名度的にも大河ドラマにうってつけだと思うのですが・・・・なにやら肌身で感じるのは山梨県の人が武田信玄を崇拝していたり、新潟県の人が上杉謙信を誇りに想っているような「熱量」が関東の人には感じられないのもまた事実なんですよねぇ・・・・しかしながら、北条の本拠地である「小田原市」や北条の有名な城のある地域(八王子城や鉢形城、忍城など)では北条五代を大河ドラマに推進するような動きがあるみたいなので、2025年までにはなんとか、北条五代を見てみたいものです。
関東の民として、応援しています!