貴族や神職が持っている「細長い木の札」の正体は?由来や意味を簡単に解説!

よく、昔の貴族や神官がこのような「細長い木の札」を持っているのを歴史の教科書や資料集で見たことありませんか?実はこの木の札、「笏(しゃく)」というのですが、これが何のために使われていたかご存知でしょうか?意外や意外、「えっ!そんな使い方なの!?」という現代風にいうとコンプライアンス的にどうなの?というような使われ方をしていたので、簡単に解説します。

 

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手に持っているのが「笏(しゃく)」




中国大陸伝来のもの


もともと笏というのは中国から日本に伝播したものなんです。中国は当時世界最先端の文化や文明を誇っており、日本は中国から物だけでなく、文化や風習・技術など様々なものを輸入していました。その中の一つが「笏」だったわけです。

 

中国では位によって笏の材質が違いました。位の高い者は「象牙」の笏を使用し、位の低いものは「木製」の笏を使用するといった感じです。日本でも当初その制度をそのまま導入しましたが、如何せん日本では象牙が手に入らないため、次第に全て木製になったという過程があります。そこが日本ナイズされた点です。

 

もともとは「コツ」と読んでいた


また、この「笏(しゃく)」ですがもともとは「笏(こつ)」と読んでいました。しかしながら、「こつ」は「骨」に通じ縁起がよろしくないため「しゃく」と読み方を変えました。この何故「しゃく」にしたのか?というのは諸説ありますが、一説には笏の長さが「1尺=約30cm」であったことから、「尺」の読み方をそのまま転用し、「しゃく」に転じたのではないか?と考えられています。

 

では、この笏がいったいどのような使われ方をしていたのでしょうか?見ていきましょう。




 

なんと、古来版カンニングペーパー!


実はこれ、「カンペ」だったんです!「カンニングペーパー」ですね。よく、テストの時間に「うわー、あいつカンニングしているよ!」「カンニング禁止!!」みたいなマイナスなイメージが大きいカンニングですが、はい、そのカンニングです。ペーパーというよりは「カンニングウッド」でしょうかね。

 

というのも、昔の宮中の儀式やお作法というのはかなり複雑怪奇で覚えるのも一苦労なわけです。口語とは思えないような普段使わない言葉や、昔の言葉をしゃべらなければいけないことも多々あります。そこで、この笏に小さい紙を貼り付けて、かっこいい言い方をすると「備忘録」として活用していたわけです。「カンペ」ではなく、「備忘録」というと、なんか正当性がでてきますよね。

 

正装へと進化する


笏というのは主に宮中儀式などで正装共に「備忘録」として使用されていたため、次第に「笏」自体が正装の役割を果たすようになります。そのため、現在でも神職の方々が正装として「笏」を用いています。何やら、笏を持って姿を見ると居住まいが正されているような雰囲気を感じませんか?それが、文化変遷の面白いところですよね。

 

本来とは異なる使われ方だったものが、時代の変遷と共にその意味や意義が変わってくる。意味は形骸化していますが、それが文化や風習として残っているというのは、非常に歴史の面白いところです。この笏を街中でもって歩いたら、まわりの人はどんな反応をするのでしょう?とこの記事を書いていて思ったので、もし街中で笏を持っている人物がいたら、私だと思ってください。




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